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2012年3月30日より


【離婚】
Q親権者を夫、監護権者を妻と定め、夫が子供を育てる妻へ養育費を支払うとする公正証書を作成できますか。
A親権者と監護権者を分離させなければならない特別な事情があれば、その旨記載した公正証書を作成することはできますが、一般的には、子供を育てる妻が親権者となるので、親権者を妻とし、夫から養育費を支払う旨の公正証書を作成することが望ましいと考えます。

Q婚姻中ですが、別居しており、別居中の婚姻費用の分担について公正証書にすることはできますか。
Aできます。その際は、できれば年限を定めて作成されることが望ましいと思います。

Q内縁関係を解消するに際しても、離婚と同様な公正証書を作成することはできますか。
A内縁の解消に伴い金銭の支払い等が発生したり、その他の約束事がある場合は、そのことを公正証書に記載することはできます。提出する書類は、印鑑登録証明書と実印(又は自動車運転免許証と認印、あるいは住民基本台帳カード(顔写真付き)と認印)です。

Q認知された子の養育費について、公正証書を作成することはできますか。
Aできます。提出する書類は、「認知事項」が記載された戸籍謄本が必要ですが、それ以外の書類は、印鑑登録証明書と実印(又は自動車運転免許証と認印、あるいは住民基本台帳カード(顔写真付き)と認印)です。

Q養育費に遅延損害金を付することはできますか。
A養育費については、期限が来てなくても強制執行できるので、遅延損害金を付すことは必要なく、遅延損害金を付さないのが一般的です。

Q養育費について、一括全額支給する旨の記載はできますか。
A原則として、一括全額(20歳までの総額等)支給する旨の記載 はできません。養育費は、月々必要となる経費であり、月々支払うのが原則です。仮に全額支給した場合、受け取った監護養育者がそのお金を全額使い切ってしまった場合は、困難な問題が発生することになります。ただし、一括支給しておくべき特段の事情があれば、公証人にその事情を述べてください。

Q夫が養育費を支払う場合、夫の親を連帯保証人とすることは可能でしょうか。
A養育費は、親として支払うべき固有の義務と解されており、一般的には、親を連帯保証人につけることは好ましくないと考えます。しかし、特別の事情があれば、公証人にその事情を述べてください。

Q夫が多忙なので、夫の代理人として、妻の母あるいは子供がなり、その者と妻との間で、公正証書を作成することはできますか。
A作成しない取扱いとしています。代理人を選任して公正証書を作成できない訳ではありませんが、多忙は代理人選任の理由とはならず、仮に遠方、DV等を理由とする場合であっても、妻側の者を代理人することは好ましくなく、夫が債務者になる場合は、直接本人から支払いの意思を確認する必要があり、本人が公証役場に来ていただく必要があります。

Q一時帰国中の在外邦人が離婚公正証書を作成する場合、印鑑証明書の提出ができないので、本人確認資料としてどのようなものを提出すればよいですか。
A原則として、現在住んでいる国にある日本の領事館、あるいは当該国の公証役場でサイン証明書の交付を受け、そのサイン証明書とパスポートの提示をする扱いになります。ただ、急な帰国で、サイン証明が提出できない場合は、パスポート、戸籍抄本、外国で使用している自動車運転免許証等によって本人確認することになります。

QDVが原因で離婚することとなったのですが、養育費等の支払いに関する公正証書を作成する際、住所を記載しないで作成することはできるのでしょうか。
A公正証書を作成するときは、当事者の住所を記載することとなりますが、DVの問題がある方については、そのことに配慮して作成しますので、直接、公証人にご相談願います。

【賃貸借契約】
Q土地建物を借りる場合の賃貸借期間について説明して下さい。
A賃貸借期間の基本的な契約期間は次のとおりです。
(土地)
・建物所有を目的とする場合は30年以上
・事業用定期借地権は10年以上30年未満、30年以上50年未満の2タイプ
・定期借地権は50年以上
・一時使用 特段の制限なし
(建物)
・20年以上も以下の契約も可能
・定期借家(一定期間のみの契約) 特段の制限なし

Q賃料の支払いを1回でも怠ったときは、何らの催告を要せずに契約解除ができるとの規定を設けることはできますか。
Aできません。賃料の不払いが解除事由になるためには、信頼関係破壊と評価される必要があり、1回では困難で、少なくとも2,3回は必要です。

Q退去に際して、賃借人の放置した物を賃貸人が自由に処分できると規定することは問題ないでしょうか。
A退去明渡しの前であれば問題ですが、退去明渡しの後であれば問題ないと考えます。「賃貸借契約終了後、賃借人の明渡後において、造作、所有物件が残存し、指定の期限内に搬出しないときは、所有権を放棄したものとみなし、賃貸人は賃借人の費用負担で建物内の賃借人の造作を撤去し、搬入物件を搬出して賃貸人の管理下におく等の措置をとることができる。」と規定することは差し支えないと解されています。

Q賃借人が差押えを受けた時は、催告無くして契約を解除できる旨の規定を設けることはできますか。
A賃借人が差押えを受けたこと、それ自体は債務不履行ではないので、このような原因を契約解除の原因とすることは相当でなく、「差押えを受け、破産宣告の申立を受けたときは、賃貸人は直ちに賃貸借契約を解除できるとする条項は無効である。」との最高裁判決(昭和43年11月23日)がありますので、そのような規定を設けることはできません。ただし、事情がある場合は、公証人に相談願います。

Q事業用定期借地権について、合意更新することができると規定することは問題ないでしょうか。
A事業用定期借地権は、契約の更新をしない点にその契約の特性があり、そのことを契約書に明記しながら、更新できると記載することは矛盾しますので、そのような記載をすることは相当ではありません。更新することもあり得る場合は、再契約できるとの文言を記載しておくことで足りるものと思われます。ただし、借地借家法第23条第1項(30年以上50年未満)の契約の場合は合意更新できる旨の規定を設けることはできないが、同法第23条第2号(10年以上30年未満)の契約の場合は期間内であれば合意更新できる旨の特約を設けることはできるとされています。

Q賃料の遅延損害金についても、利息制限法の適用はありますか。
A賃料の遅延損害金は、損害の賠償金であって、利息ではないので、利息制限法の制限を受けません。ただし、消費者契約法が適用される事業者と消費者との間の損害賠償請金については、年14.6%を超えると無効とされています。

Q平成4年7月31日以前に結んだ賃貸借契約が更新の時期を迎えていますが、当然、現在施行されている借地借家法を適用し、賃貸借契約を見直して、契約を結び直すことになるのでしょうか。
A平成4年7月31日以前に結んだ賃貸借契約については、従前の法律が適用になり、当然に現行の借地借家法が適用されることにはなりません。したがって、更新の際の賃貸借期間等については、従前の規定を適用して判断することになります。もっとも当事者間で、新しく契約し直すこととし、事業用定期借地権設定契約等を新規に結ぶことはできます。

【委任および任意後見契約】
Q任意後見制度とはどういう制度ですか?
A任意後見契約とは、委任者が、将来、認知症などの精神上の障害により、判断能力が不十分となり、自ら財産管理等について適切な管理や処理をすることができなくなる場合に備えて、判断能力のある今のうちに、信頼できる人(受任者)に、判断能力が不十分な状況における財産管理等を行ってもらうための代理権を付与することを内容とする契約のことです。この契約は、受任者について、家庭裁判所が選任する任意後見監督人が選任(後見人が不適切なことをしないように監督人が置かれるのです。)されて、初めて効力が発生することになるのですが、この任意後見監督人の監督下で、受任者が任意後見人として、委任者の財産管理等のための代理行為を行う制度を、任意後見制度といいます。
任意後見制度では、委任者が自ら後見人を選任する点において、現に判断能力が不十分な状態にある者対して、家庭裁判所が適任と認める者を成年後見人に選任する法定後見制度とは異なりますが、任意後見人は、家庭裁判所が選任する任意後見監督人の監督下におかれ、受任者である任意後見人が不適切な処理をすることのないように、制度設計されています。

Q委任契約だけを結ぶことはできますか。
A原則として、任意後見契約公正証書とは独立して、委任契約のみを公正証書として作成することはできません。委任契約のみを内容とする公正証書を作成すると、委任者が認知症になった場合も、受任者は、家庭裁判所選任の任意後見人監督人の監督を受けないまま、そのまま委任者の代理人として委任者の財産を管理することになり、不適切な処理をしないとも限らないので、そのような公正証書は作成しないこととしています。但し、病気入院中の短期間に限って委任契約を結ぶ等必要ある場合は公証役場に相談して下さい。

Q任意後見契約と委任契約の関係について説明して下さい。
A任意後見契約は、認知症になった場合に備えて今のうちから任意後見人を選んで、認知症になった場合には、その人に財産管理その他のことについていろいろな行為を行ってもらうための契約です。これに対して、委任契約公正証書とは、判断能力には問題ないけれど、足腰が立たない、あるいは寝たきりになって銀行等へ行けない場合、委任者が受任者に対して、一定の範囲内の行為を代理して行う権限を付与するために、両当事者の間で締結する公証人作成の契約書です。
このような委任契約は、認知症になった場合に備えて締結する任意後見契約とは、必ずしも関連性はないのですが、突然、認知症になることはなく、認知症になる前には、徐々に体の機能低下が進み、それからやがて、認知症になることが通例であると思われますので、任意後見契約公正証書を作成される方は、併せて委任契約を締結する例が多いといえます。任意後見契約を結ぶ際に、併せて委任契約を結んでおくことで、認知症になる前の状態で、受任者が委任者の代理行為をすることができることになります。この委任契約の受任者は、委任者が認知症になったのではと思われる状態になったら、家庭裁判所に自分を監督する任意後見監督人の選任の請求をし、家庭裁判所が任意後見監督人の選任を決めたら、委任契約が終了し、任意後見契約が発効することになります。
ただし、委任者が認知症になったにも係らず、受任者が家庭裁判所に監督人の選任を請求せず、委任契約のままで委任者の代理事務を行い、委任者を食いものにする悪質な受任者の例が報道(平成18年8月12日毎日新聞参照)されています。各方面からも、この委任契約には問題があるとして厳しい指摘がなれているばかりでなく、このような契約は結ばせるべきでないとの意見もあります。
ただ、寝たきりになった場合のように自分で外に出かけられない方については、このような契約が必要であるとの要請もあります。したがって、この契約を締結する場合は、慎重に検討した上で、締結されるようお願いします。